PLK2000

飽きやすいおじさんの備忘録ブログ。断捨離やってよかった(ヽ´ω`)

【映画】 オマールの壁 *ネタバレあり

オマールの壁

原題:Omar(英)/パレスチナ(2013年)

監督:ハニ・アブ・アサド Hany Abu-Assad

出演:アダム・バクリ(オマール)

   サメール・ビシャラット(アムジャド)

   ワリード・ズエイター(ラミ)

   リーム・リューバニ(ナディア)

第88回 アカデミー賞 外国映画賞 ノミネート

第66回 カンヌ国際映画祭 ある視点部門 審査員賞 受賞

 

観終わって。

不思議な気持ちではあるが、単純に面白い、興味深い映画だった。

 

不思議な気持ち、とは。内容が分かったようで分からない。いや、ほとんど分からないんだと思う。お恥ずかしい。でも、仲間とのやり取り、オマールの恋愛などはある種爽やかな気持ちで観ることができた。

タイトルから先読みをして「壁」って何だろうって思いながら観てた。オマールが実際に登ってる物理的な壁、仲間との心の中にできた壁、イスラエルとの壁、最後に登れなかった壁。メッセージのシンボルとしては分かりやすく、揺れる気持ちが読み取ることができた。ただ、その「壁」の本当の意味は分からなかった。どの場所の壁?街の中にあるの?そもそも仲間との関係って?イスラエルとの関係って?秘密警察?街の人は仲間?敵?あまり深く掘り下げられずどんどん話は進んでいく。

パレスチナのロケであって、本当にあの「壁」が存在する。それを毎日見ながら暮らす現地の人々。逆に壁を作った人もいる訳だけど、お互いどんな気持ちなんだろう。壁の存在は個人レベルではない、どうしようもない現実を突きつけられている象徴みたいなのかな。一方「壁」のようなものは誰にでもどの国の人にもあるのかも知れない。壁にどう自分自身が向き合うか、ともに共存するか、破壊するか、毎日毎日考えさせられているモノなのかも。

パレスチナの風景がよかったな。街や人々の様子、建物、色合い、なるほどこんな場所なんだ、と思ったけど、映画では本当にその感想のみ。マーケットで売ってるものや、食事の様子、学校はいつ行って、娯楽は何だろう、とか謎だらけ。でも、パレスチナってこんな感じなんだ、だけで良いのかな。

 

仲間との裏切り、スパイとしての葛藤、恋人ナディアとの関係。親友に恋人を譲るところまでは分かる展開。最後のシーンはさらっと驚いた!アムジャドに裏切られてたんじゃん!!「わ!」て感じ。とすると、ナディアとの結婚を諦めたシーン、そしてナディア自身の気持ちは?オマールが自分に「壁」を作ってしまったのか?諦めなきゃよかったのに!

オマール、ほんと素朴で良いやつ。アムジャドは何故か憎めないキャラ。そして7人の姉も。。。ラミはえぐい。

 

今まで教科書的に聞いていた「パレスチナ」「イスラエル」。逆に中途半端に謎は深まるばかりだけど、 遠い国の話から1センチでも近づけるよう。知る気持ちを持ちたい。