【映画】 サラエボの花 Grbavica *ネタバレあり
原題:Grbavica
ボスニア・ヘルツェゴビナ(2006年)
監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
出演:ミリャナ・カラノヴィッチ(エスマ)
ルナ・ミヨヴィッチ(サラ)
90年代はじめから起きたユーゴスラビア~ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争後のサラエボが舞台。
当時、紛争のニュースはTVで見聞きはしていたが、なかなか「遠い国の話」と解釈をしていた印象が強い。若かったからかなぁ?でも、成人はしていたし、もう少し興味を持っていても良かったはず。時代背景を知らない自分は妄想膨らましMAXで観るしかない!
【雑感】
サラエボの街並み・風景が、貧しくも少しずつ平和を取り戻している感じ。ちょっとしたことで笑い会える、前を向き始めた頃なのかな。ミシン工場のおばちゃん達の明るい集いや、子どもたちのリラックスした笑顔が印象的。
と、同時に廃墟跡だったり、元軍人同士の切れない関係、突然銃が手に入ったり、「負」の面もチラホラ。時が解決するしかないんだろうな~って思う場面も多々。
母の気性の荒さ、何かに怯えているように映る表情なども「負」の名残なのかな。
サラは捻くれてはいるけど、子供らしく元気!^^
静かなストーリーの中で後半知らされるサラの出生の秘密。
内容からは想像しやすい設定ではあるが、事実を伝える場面では悲しみ、怒り、愛情、など複雑な感情が渦巻いてたんだろうな。紛争の中では何もかもが乱れ、尊厳が傷付けられる実態もあり。この母娘もまさに紛争に・過去に巻き込まれた中で必死に強く生きているところ。そんな中、主人公は本当に仲がよく、明るい笑顔が似合う。
ギャップが切なくも感じた。
ほっこり。
【観終わって調べたこと】
この紛争では「民族浄化」ってワードが出てくるらしい。主な方法は、虐待・強姦・強制移住などなど。民族・コミュニティを破壊させるために、わざと多民族の子供を産ませる行為をある種作戦的に行っていたとの記述もあったり。。。
え!「民族紛争」ってこういうことなのか??ここまでするの???恐ろしい。。。
こんな深いテーマがあったのか。
あぁ、知らないって罪だ(-_-)