PLK2000

飽きやすいおじさんの備忘録ブログ。断捨離やってよかった(ヽ´ω`)

【映画】 Do The Light Thing

Do The Light Thing

アメリカ(1998年) 

監督:スパイク・リー

 

とあるTVでお勧めされていた映画だったので(少し遅いが)観てみた!

多くのルーツを別にする住民が住む地域で、主人公の黒人男性の周りで起きた、少しこじれた出来事を中心としたストーリー。今のアメリカと重なる部分がいくつもあるように思えた。

 

人種の問題なのか、警察の問題なのか、格差社会の問題なのか。問題って言葉はあまり好きではないが、敢えて枠組みを言葉にする必要もないように思う。お互いの存在を尊重しながら社会を形成する事は、簡単ではなく、ほんの些細なやり取りでも誤解を生むきっかけになり得るのだ、ということ。

いつになったら終わりが見えるのか?何本同じようなテーマで映画が作られるのか。もちろん答えは簡単ではなく、自分が言えるようなことではないが、やるせない気持ちと、実際に起きている出来事として、真っ直ぐに捉えることができるか、が大切なのかな。。。

ありきたり感想になってしまうが、この映画、1989年の作品なのに、2020年の今のことのような内容。時が止まっていたのか?と思わざるを得ない。

社会や文化、政治にしてもどんどん進歩?進化?しているように見えて、実はそうでないこともたくさんあるはず。本当に複雑な世の中!

 

もう少し小ネタが分かるようになると、更に面白いのかも。

【映画】 オマールの壁 *ネタバレあり

オマールの壁

原題:Omar(英)/パレスチナ(2013年)

監督:ハニ・アブ・アサド Hany Abu-Assad

出演:アダム・バクリ(オマール)

   サメール・ビシャラット(アムジャド)

   ワリード・ズエイター(ラミ)

   リーム・リューバニ(ナディア)

第88回 アカデミー賞 外国映画賞 ノミネート

第66回 カンヌ国際映画祭 ある視点部門 審査員賞 受賞

 

観終わって。

不思議な気持ちではあるが、単純に面白い、興味深い映画だった。

 

不思議な気持ち、とは。内容が分かったようで分からない。いや、ほとんど分からないんだと思う。お恥ずかしい。でも、仲間とのやり取り、オマールの恋愛などはある種爽やかな気持ちで観ることができた。

タイトルから先読みをして「壁」って何だろうって思いながら観てた。オマールが実際に登ってる物理的な壁、仲間との心の中にできた壁、イスラエルとの壁、最後に登れなかった壁。メッセージのシンボルとしては分かりやすく、揺れる気持ちが読み取ることができた。ただ、その「壁」の本当の意味は分からなかった。どの場所の壁?街の中にあるの?そもそも仲間との関係って?イスラエルとの関係って?秘密警察?街の人は仲間?敵?あまり深く掘り下げられずどんどん話は進んでいく。

パレスチナのロケであって、本当にあの「壁」が存在する。それを毎日見ながら暮らす現地の人々。逆に壁を作った人もいる訳だけど、お互いどんな気持ちなんだろう。壁の存在は個人レベルではない、どうしようもない現実を突きつけられている象徴みたいなのかな。一方「壁」のようなものは誰にでもどの国の人にもあるのかも知れない。壁にどう自分自身が向き合うか、ともに共存するか、破壊するか、毎日毎日考えさせられているモノなのかも。

パレスチナの風景がよかったな。街や人々の様子、建物、色合い、なるほどこんな場所なんだ、と思ったけど、映画では本当にその感想のみ。マーケットで売ってるものや、食事の様子、学校はいつ行って、娯楽は何だろう、とか謎だらけ。でも、パレスチナってこんな感じなんだ、だけで良いのかな。

 

仲間との裏切り、スパイとしての葛藤、恋人ナディアとの関係。親友に恋人を譲るところまでは分かる展開。最後のシーンはさらっと驚いた!アムジャドに裏切られてたんじゃん!!「わ!」て感じ。とすると、ナディアとの結婚を諦めたシーン、そしてナディア自身の気持ちは?オマールが自分に「壁」を作ってしまったのか?諦めなきゃよかったのに!

オマール、ほんと素朴で良いやつ。アムジャドは何故か憎めないキャラ。そして7人の姉も。。。ラミはえぐい。

 

今まで教科書的に聞いていた「パレスチナ」「イスラエル」。逆に中途半端に謎は深まるばかりだけど、 遠い国の話から1センチでも近づけるよう。知る気持ちを持ちたい。

【映画】 本当の目的 Three Days in September

本当の目的

原題:Three Days in September

マケドニア/コソボ(2015年)

 

監督:Darijan Pejovski

出演:Irena Ristic

   Salaetin Bilal

 

マケドニア/コソボの映画って初めてかも。

見知らぬ女性二人が知り合い、お互いの秘密をいつの間にか知ってしまい、それぞれ自分の過去とを重ね合わせ、葛藤しながらも二人で難曲を乗り切ろうとするストーリー。タイトルと原題でおそよの内容も分かるし、特別複雑な映画ではない。サスペンス!

テルマ&ルイーズ的な印象も持った。^^

 

【雑感】

とにかく静か、暗い、派手な演出や舞台の設定ではないが、なぜか惹かれてしまう。自然・村の風景、二人の女優の演技力、などが理由かな。ストーリーもシンプルで過去の出来事もセリフで説明されるので分かりやすかった。

男しかいない村、狭い閉鎖されたコミュニティ、お互いがいつの間にか監視しあって、黙認しながら生活している、実はどこにでもあり得る身近な空間なのかも、と思ったり。

レイプが二人の気持ちを共感させ、繋げている根本にある。レイプがさらっとしたテーマにならないよう、押さえておかなければ。

 

観てるほうが展開を想像しながらストーリーを追える、サスペンス的な面白さもあり、女優さんの美しさもあり、派手ではないのにシンプルで綺麗な作品。よかった。

 

【映画】 FLU 運命の36時間

FLU 運命の36時間

韓国(2013年)

 

監督:キム・ソンス

出演:チャン・ヒョク(ジグ)

   スエ(イネ)

   パク・ミンハ(ミル)

 

思わず観てしまった・・・。

時間があるからね。

 

不法移民から変異型鳥インフルエンザが猛威をふるい、都市が封鎖されパニックに陥るといった内容。救助隊のジグと医師のイネが偶然にも?その驚異に立ち向かう展開。

よくありがちなストーリー、パニック映画かな。韓流ならではのプチコメディもあり。

 

【雑感】

映画そのものは、それほど多くない登場人物、スケール感のある映像、テンポよく観ることができると思う。

パニックになった時のスーパーの様子、隔離テント、運動場の使われ方、政治家の姿・・・。

大げさな表現とも思うが、もうあながち「映画」の世界ではない気がする。

同じことは、感染している娘を守る母親の姿もいえる。立場上ありえない行動を取るイネ。まさに今、この世界のどこかで同じ考えを持つ母娘がいるやも知れず。。。

作品そのものの評価は別として「今」観る意味はあった映画とも思った。

 

【観終わって調べたこと】

パニックになるまでの子役がかわいい☆

『金よ出てこいコンコン』にも出演していたとか。早く再放送しないかなぁ~。

後は、今回は役がちょっと中途半端なマ・ドンソク。この人、好き。

というか、イネ役のスエも庶民派美人だし。好感持てる俳優陣でした。

 

韓流って最後は↑↑↑こうなってしまう(-_-)

また別の韓流も観たくなった!

【映画】 サラエボの花 Grbavica *ネタバレあり

サラエボの花

原題:Grbavica

ボスニア・ヘルツェゴビナ(2006年)

 

監督:ヤスミラ・ジュバニッチ

出演:ミリャナ・カラノヴィッチ(エスマ)

   ルナ・ミヨヴィッチ(サラ)

 

90年代はじめから起きたユーゴスラビアボスニア・ヘルツェゴビナ紛争後のサラエボが舞台。

当時、紛争のニュースはTVで見聞きはしていたが、なかなか「遠い国の話」と解釈をしていた印象が強い。若かったからかなぁ?でも、成人はしていたし、もう少し興味を持っていても良かったはず。時代背景を知らない自分は妄想膨らましMAXで観るしかない!

 

【雑感】

サラエボの街並み・風景が、貧しくも少しずつ平和を取り戻している感じ。ちょっとしたことで笑い会える、前を向き始めた頃なのかな。ミシン工場のおばちゃん達の明るい集いや、子どもたちのリラックスした笑顔が印象的。

と、同時に廃墟跡だったり、元軍人同士の切れない関係、突然銃が手に入ったり、「負」の面もチラホラ。時が解決するしかないんだろうな~って思う場面も多々。

母の気性の荒さ、何かに怯えているように映る表情なども「負」の名残なのかな。

サラは捻くれてはいるけど、子供らしく元気!^^

 

静かなストーリーの中で後半知らされるサラの出生の秘密。

 

内容からは想像しやすい設定ではあるが、事実を伝える場面では悲しみ、怒り、愛情、など複雑な感情が渦巻いてたんだろうな。紛争の中では何もかもが乱れ、尊厳が傷付けられる実態もあり。この母娘もまさに紛争に・過去に巻き込まれた中で必死に強く生きているところ。そんな中、主人公は本当に仲がよく、明るい笑顔が似合う。

ギャップが切なくも感じた。

ほっこり。

 

 

【観終わって調べたこと】

この紛争では「民族浄化」ってワードが出てくるらしい。主な方法は、虐待・強姦・強制移住などなど。民族・コミュニティを破壊させるために、わざと多民族の子供を産ませる行為をある種作戦的に行っていたとの記述もあったり。。。

え!「民族紛争」ってこういうことなのか??ここまでするの???恐ろしい。。。

こんな深いテーマがあったのか。

  

あぁ、知らないって罪だ(-_-)